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【屍鬼】ホラーの金字塔多すぎ問題

母さんの写真 オススメのホラー小説
オススメのホラー小説
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夏と言えばホラーの季節やね、頭と体を冷やしませんか?

背筋が凍りつくような怪談を嗜むもよし、心霊動画を観賞するもよし、アミューズメントパークでお化け屋敷を堪能するのもよし❗

映画でしょ~🎵肝だめしでしょ~🎵ホラー大好きなのよね~💕

今の世の中の方がホラー映画みたいだけどねぇ

他はともかく、お化け屋敷と肝だめしは、考えを改めるべきだろうね。

夜、公園に母さん猫を探しに行くのは危ないから絶対に駄目よって、あんたが言ったんじゃなかった?あそこ昼間でも不審者が出没するし、ホームレスが寝てるし…。深夜の肝だめしなんて、何処でも危険でしょう?

…………………………。ああ❗その通りさ、キャットフレンド。大人しくステイホームで楽しむことにするよ。

こいつは一本取られちまったな。HAHAHA‼️

お気に入りの小説は捨てずに残してるから、もう一度チョコチョコ読み返そう。ホラー小説の一級品と言えば、コレコレ‼️コレがおすすめです‼️読み応え抜群の長編ホラーです。

『屍鬼〔一〕』 小野不由美 | 新潮社
人口わずか千三百、三方を尾根に囲まれ、未だ古い因習と同衾する外場村。猛暑に襲われた夏、悲劇は唐突に幕を開けた。山深い集落で発見された三体の腐乱死体。周りには無数の肉片が、まるで獣が蹂躙したかのように散乱していた――。闇夜

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小野不由美さんの著書は他にも拝読してますが、一番好きな作品をあげるならヤッパリこの【屍鬼】よね~。コミカライズもされて、アニメにもなって、私が大好きなホラーゲームもこの作品に多大にインスパイアされています。ホラーと群像劇の相性の良さを教えてくれた名作だと思います。記憶を封印して、もう一度最初に読んだ時の興奮を味わいたいな~。

屍鬼しき】のあらすじ~おばちゃん風味~

その村は、もみの木の山林に包囲されていた。やがて黄昏が夜のとばりを引き連れて木々に闇を投げかける頃に彼らは粛然しゅくぜんと小さな集落すべてを見渡すのだ。その村、外場村そとばむらには死者を土葬にする因習いんしゅうが根強く残っており、死者は樅の木で作られたひつぎに納められて山の墓地深くに葬られる。そう、この村は死者にも包囲されているのだ─────。初夏にさしかかったある日、老人が三人死んだ。限界集落の悲劇だと、さして気にも留められず彼らも埋葬された。今年は猛暑になるに違いない、外場村の唯一の医師である尾崎敏夫おざきとしおねばつくような嫌な予感を感じ取っていた。そして間もなく男が死に、少女も死んだ。程なくして男の母親も息子の後を追うように死んだ。これは一体─────!?連鎖れんさする村民の死、それは貧血によく似た症状から始まる。尾崎医師は未知の感染症が蔓延まんえんしているのではないかと疑いを強めるが─────。

とにかく登場人物が多いので、誰の目線で読むかによって、それぞれ違ったストーリーが楽しめます。私は最後まで医者側の目線で追っていたので、敏夫さん寄りのあらすじを書いてみました~。敏夫さんと律っちゃんが好きなので、ついこっち側に感情移入してしまうなぁ。

その人は優しげにささやいた─────。寂しいのでしょう…?と。家族に会いたいのでしょう…?と。私はそうだとうなずいた。夫に、息子に、義母ははに、義父ちちに会いたいのだと、暖かいあの家に帰りたいのだと声にならない声でわめいた。あの人がまた囁いた。とても優しげに、だったら皆をここに連れて来ましょう…と。その時の私はどうかしていたのかも知れない。それはそうだろう、家族みんなを連れて来るということはそういうことなのだから─────。待っていてね、すぐに迎えに行くから…だから…お母さんをおうちに入れてちょうだいね…。冷たい涙がまるで溶けた氷の粒のように頬を伝って落ちていく。───私は家路についた───。愛する家族が待つ我が家に帰ることができたなら、冷えきったこの肢体からだも温もりを取り戻すに違いないと確信している。

こっちは哀れなヒロインの筆頭、〇〇ちゃんに寄り添ってみました~。哀れなヒロインは他にも居るけど彼女が印象に残りやすいのは、不幸な生い立ちを乗り越えてやっとの思いで掴んだ幸せを、何一つ欠片すらも残さずに自らの手で破壊するという残酷さに心揺さぶられるからなのかもね。可哀想で可愛いってこういう…。

群像劇ぐんぞうげきだから仕方ないのだけど、こうも魅力溢れる登場人物が多いと、嫌いなタイプの人も出て来るんですよね。主人公格なのに、室井静信むろいせいしんさんは苦手な性格だったなぁ。繊細すぎると言うか、浮世離れしていると言うか、真面目とは違う面倒臭さがプンプンしてらぁ。まずゴミを一々いちいち紙で包んで捨てる神経質なシーンでいらついたわ。作中で描かれる彼の小説は、聖書における最初の兄弟の物語をモチーフにしていて、追う者は弟の仮面を被ったおのれであり、追われる者は兄の仮面を被った己でもあることが示唆されている。ひたすらに自己の追求に焦点を当て、彼は異端者いたんしゃである事実に疲れ果て、絶望して己を憎悪した挙げ句に自らをほろぼしたのだと最後に明かされる。自死は赦されぬ罪であり彼は罪人であったのだという風に物語ストーリーは締め括られるのだけど、自分が追放された故郷は楽園とは名ばかりの仮面ペルソナの牢獄にすぎなかったのだと彼の魂は考えようによっては救済されて去って行く───。ほぼ間違いなく静信さんの内面を表しているのだろうけど、実に面倒臭い男だよなぁ…。自身が異端者だと認知しているからこそ垣根かきねの向こうへと踏み出せたのかも知れないけど、やはりどこかいびつで薄気味悪い人だと思う。イケメンの優男のイメージは解釈が一致しているからその点だけは安心ですが、読者は頭髪の有無で意見が分かれるんですよ~。

ここまでの紹介でお気に召したら、是非ともご自分の目で読書を楽しんで頂けたら嬉しいな。終盤のジェットコースター感は病みつきになること受け合います。カタルシス堪らねぇー。次ページでは更にネタバレするので、もういいよ~って人はここで引き返して下さい。

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