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【屍鬼】推しの活躍を魅せたい問題

寝てたのに起きた オススメのホラー小説
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厄介なファンって何処にでもいてくるんだよね、怖すぎ

ボウフラかな?

国広律子くにひろりつこは今まさに人生の岐路きろに立ち尽くしていた。看護婦になったのは苦労して育ててくれた母に恩返しをしたいから、生活を楽にしてあげたいと思ったからだった。今の職場はそれなりに気に入っているし、仕事もやりがいを持ってのぞんでいる。そして恋人の顔を思い浮かべた律子はそっと溜め息をついた。28歳という年齢はまだまだ若いと言われるけど、そろそろデリケートな話題には気を遣われたりもする微妙な年頃でもあるのだ。あの人もそれを感じ取ったのだろうか?結婚しようだなんて。…返事は決まっている、悩んで迷って答えを出したのだから…何度目になるのか律子は深い溜め息を吐いた。すでに割り切った想いなのに、ふとした弾みで胸に去来きょらいするのが忌々しい。─────夏以来、例の貧血の症状を訴える患者の数は増える一方で…いや、患者は何も訴えない…白昼夢を見ているかのように意識は現実から遠く離れていて、周囲の人間が慌てて連れて来た時にはすでに手遅れなのだ。若先生わかせんせいもこれまでに無いほどの多忙を極めていて、過労で倒れてしまわないか心配だ。この外場村そとばむらには代わりの医者は居ないのだから、大病をわずらえば村の外れの県道をって隣町の病院にかかるしかないのだ。突風が渦巻き足下を撫でるように吹き流れて思わず身震いしてしまう。今夜は若先生と若御院わかごいんが泊まりがけで病院に詰めている───。入院中の安森節子やすもりせつこさんを見守るために───。そう、何者かから守るように───。差し入れにとサンドウィッチと温かいスープを持って来たのだけれど、ああやはり!!日が暮れてから出歩いては駄目だったのだ。病院へと続くあの道を歩いているのは奈緒なおさんじゃないだろうか!?律子の足はその場にい止められたまま、目は居るはずのない人影に釘付けとなった。─────安森の奈緒さんは夏になる前に亡くなったはず…でも、じゃあ、あの人は誰─────!?

律ちゃんファンの皆さん、お待たせ❗まだよく知らないよって人~、優しくて綺麗なお姉さんがホラー小説に登場するのって如何いかがです?期待しちゃった人には悪いけど、この女性は凄く強いよ❗どこに出しても恥ずかしくないナイスヒロインです‼️尚、「看護婦」は2002年より男女の区別なく「看護師」として統一されていますが、せっかくなので当時の雰囲気のままでお楽しみください。

鬼か悪魔でも見ているような顔だったな。さっきまでの幼馴染みとのやりとりを思い出して敏夫は小さく笑った。同時にやり場の無い怒りが沸々ふつふつきあがる…。だったらどうしろと言うんだ?奴らに狩られて死に絶えろとでも言うつもりか?今度は声を出して笑った。あいつはきっとそう言うだろう。───手術台に横たわる数日前までは女房だった女の身形みなりを整えてやりながら、はかりごとを巡らせる。奴らの思い通りにさせてたまるか───。山入やまいりの三人に始まり、これまで一体何人の人間が犠牲になったというのか、百や二百じゃ収まらないだろう。ふざけやがって!!奴らと初めて対峙した時のことを思い返す。そして安森の節子さんを死なせてしまったあの日のこともだ。節子さんを襲撃している吸血鬼をおびき寄せて奴らの存在を明るみに出す企みは成功したものの、奴らは───奈緒さん達は俺と静信が眠りこんでしまった隙に節子さんの命を奪った。人間の身体から大量の血液が極度に失われれば、為す術なく死に至るだろう。回復のきざしをみせていた節子さんを一息ひといきに殺害するために、奴ら───屍鬼どもは徒党を組んでやって来たのだ。脳裏に焼き付いたその光景を思い出して歯噛はがみする。───奴らを絶対に根絶やしにしなければならない。

敏夫さんの根底こんていには、医者としての責任感や死なせてしまった(この考え方が彼の人柄を表してる)人達の無念を晴らしたいという大義に基づいた信念が感じられるんだよねぇ。皮肉屋っぽく振る舞ってるけどね。彼は決して屍鬼に同情したり寝返ったりしない安心感がある。終始一貫人間サイドだからこっちも気持ち良く推せるってことよ~🎵フラフラ行ったり来たりの坊さんとは格が違うわ~。何かの本で読んだのだけど…医者と医学者の違いについて、医者は病に罹った人を治したい。学者はその病の全てを知りたい。似て非なる2つは両立するから、病を治すために病の仕組みを知ろうとするのだと。病=屍鬼を亡ぼすためには、手段をいとわず敵=屍鬼を知り尽くすのが戦略としてとても正しいのです。死して尚、夫に貢献こうけんした恭子さんに最敬礼‼️それにしても冷静で冷徹な判断を的確に下すよなぁ。紛争地域で医療スタッフのアルバイトでもやってたんけ❓他人の身体にメスを入れる医者という職業に就く人はどこか達観たっかんしておらざるを得ないのかもね。敏夫さんも律っちゃんも最後まで屍鬼に屈服しない強い人間だから、読者である私の好感度は鰻登うなぎのぼりよ~。…まあ昇っているのは加速して墜ちる運命(さだめ)のジェットコースターなんですけどね。乗り遅れるんじゃねーぞ、あんた達‼️

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