寒空の下の野良猫たち

今年もまた冬が来る。陽が差している昼間はまだまだ暖かいのだけど、そろそろ本格的な寒さが近付いているのを肌で感じています。ふと、頭によぎるのはお母さん猫の顔…お母さん猫の声。毛並み、しっぽ。長いまつげ、温かい舌。膝の上で丸くなった体、遠くから走り寄ってくる姿。忘れたくないのに思い出したくない思い出がよみがえって来て胸が苦しくなります。ああ、嫌だねぇ…

通勤時や買い物の帰り道、駐車した車の下からヒョッコリ飛び出してくる野良猫ちゃんに思わず声をかけてしまうのは猫好きあるあるなんですよね。ここは危ないよ~とか、ごめんね食べる物を持ってないんよ~とか。あ”あ”あ”~もう本当に嫌になるぅ…
すべての野良猫を助けてあげることなんて出来ないと何度も何度も思い知らされていても、やりきれない気持ちで自分にムカついてしまう…冬はなんて残酷な季節なんでしょうね…

お母さん猫を1度だけでも暖かい布団の上で寝かせてあげたかったと今さら思ったってどうしようもないのに思ってしまう。私が知る限りではお母さんは若い頃から野良生活をしていたから、家猫の暮らしなんて知らずに生きただろうけど…娘猫がのびのびと飼い猫暮らしに馴染んでいる姿を見ているとお母さんが本当に不憫でならないです。過酷過ぎたその生涯に少しでも安らぎがあったことを祈るしかできないのが情けない。

家族と引き離されて寂しいよねぇ?お母さんに会いたいよねぇ?ごめんね家に閉じ込めて。お母さんにしてあげられなかった事を娘にしてあげてもお母さんには届かないってわかっているけど、つい甘やかしてオヤツをいっぱいあげてしまう。
今日も元気に運動会をしている娘猫にほっこりして元気をもらいながら、今年もそろそろ冬に向けて炬燵の準備をしないといけませんね───…お母さんもヌクヌクの炬燵の中で寝かせてあげたかった…

無駄と知っていても何度でも願ってしまう…2年前に戻ってお母さんも娘も家に連れて帰りたい。そうしたら今頃───やっぱりカーテンも襖もボロボロにされてたんだろうねぇ🙄
それでも絶対に今よりたくさん幸せだったと思う
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